国家試験合格率は、私立大学における大学選びの大きなポイントであると思います。しかし、多くの医療系国家資格は合格率70-80%が大半です。つまり厳しい言い方をしますが、難関資格ではないのです。ある一定の学習をすれば、大半は合格することが出来るのです。
ちゃんと勉強すれば合格することが出来る試験です!
とは言っても、養成校ごとの合格率も発表されています。100%の大学もあれば、60%代の大学も存在しているのも事実です。偏差値があまり違わないのであれば、私も100%の大学を選ぶでしょう。なぜなら、国家資格を取得するために大学に行くのですから、確率が高いほうを選ぶのは当然だと思います。
今回の記事では、皆さんが気になる大学で発表している国家試験合格率について、どのように判断するべきなのか?各大学で行っている国家試験対策は?万が一不合格になった時の対応は?という、皆さんの不安を解消していければと考えています!
大学が発表している国家試験合格率について
多くの大学は全国平均を上回ると書いてあります。全国平均を下回る大学は、合格率を隠している大学もあります。あとは、新卒者のみなのか?既卒者(国家試験浪人)も含まれているのか?大学は、巧みに全国平均を上回るように調整します。どちらを使っても嘘にはなりません。つまり、大半の大学が全国平均を上回ることになるのです。調整してもダメな大学は隠してしまうのかもしれません。
多くの大学は新卒者の数字を使っていると思います。その理由は既卒者(国家試験浪人)は、極端に合格率が落ちるからです。2回目の国家試験は、50%以下の合格率であることが多いです。「じじ」は国家試験6浪人を指導したことありますが、人が変わったように勉強してもらいました。何とか合格することが出来ました。うれしかったです。なぜなら、普通は合格が難しいからです。なので、国家試験は一発合格が必須だと思ってください。
ちなみに2020年の国家試験結果の概要になります
全体(%) | 新卒(%) | 既卒(%) | 全体(人) | 新卒(人) | 既卒(人) | |
看護 | 89.2 | 94.7 | 37.4 | 58514 | 56175 | 2339 |
臨床検査 | 71.5 | 83.1 | 21.8 | 3472 | 3940 | 199 |
臨床工学 | 82.1 | 90.7 | 34 | 2168 | 2031 | 137 |
診療放射 | 82.3 | 92.2 | 36.6 | 2397 | 2207 | 190 |
理学療法 | 86.4 | 93.2 | 38.4 | 10608 | 10019 | 589 |
作業療法 | 87.3 | 94.2 | 66.3 | 5548 | 4615 | 1033 |
言語聴覚士 | 65.4 | 79.4 | 24.1 | 1626 | 1474 | 152 |
保健師 | 91.5 | 96.3 | 53.2 | 7537 | 7050 | 487 |
助産師 | 99.4 | 99.5 | 71.4 | 2093 | 2088 | 5 |
各大学で発表している合格率は調整されています。
合格率を明示していない大学は避けたほうが良いです。
国家試験浪人は厳しい結果ですね。一発合格!ですね。
各大学で行っている国家試験対策
国家試験対策は各大学で大きな違いがあります。これは把握した方が良いと思います。把握はオープンキャンパスで質問してください。オープンキャンパスは多くの情報を手に入れるチャンスです。
オープンキャンパスについては詳細はこちらで確認してください。職種を決めたら、絶対行こう【オープンキャンパス】!
私「じじ」は、専門学校、国立大学、私立大学で教員をしておりますので、それぞれの対策について経験を書きます。
専門学校
非常に丁寧に国家試験の対策を行います。主に国家試験対策の教員を中心に各担当教員の専門性に合わせて講義を行い、試験問題のポイントを勉強させていました。模擬試験、教員作成の試験など、数多くの試験を行っていました
国立大学
ほとんど教員は関わりません。模擬試験の対応は行いますが、教員として試験対策を行ったことは11年間ありませんでした。これは実体験です。学生自身が対策を立て、試験に臨んでしました。
私立大学
専門学校と極めて近い対応が行われています。「じじ」の新設大学は必死です。合格率が高い大学=偏差値の高い大学という構図になっています。4年生の秋口からは、国家試験、就職とかなりきめの細かい対応をしている大学があります。ただし、就職、卒業論文との関係もありますので、スケジュール確認が重要です。
大学によってかなり対応が異なります。
確認はオープンキャンパスで!
不合格になった時の対応について
一生懸命勉強しても不合格になることはあります。合格点に1点でも足りなければ不合格ですし、合格点ぴったりでも合格です。その差は1点でしかありません。ちなみに、どちらの学生も実際にいました。
これも聞けるのであれば聞いてほしいのです。「万が一不合格になった場合、大学はどのようなことをバックアップしてくれますか?」と
- 国家試験申し込み
- 模擬試験の対応
- 試験問題への質問
- 悩んだ時の相談窓口
最低限、これに対応してくれない大学は、選ばないほうが良いです。特別に講義を展開してくれる大学もあります。なので手数料を取るなんて大学はだめです。
我々、大学の教員は、高額な授業料を収めていただいているという意識はあります。なので、不合格になったとしても再受験の意思があるならば、絶対支援します!大学として手数料を求めるようなところはやめましょう!
まとめ
大学によって国家試験対策に大きな違いがあることは理解していただけたと思います。
国公立大学は、ほとんど支援がないと思います。私は実際11年いましたが、関わることはありませんでした。私立大学は必死です。具体的な国家試験対策プランは、オープンキャンパスで確認していただきたいと思います。大学によって大きく状況が異なります。特に国家試験と卒業論文、就職スケジュールの確認をお勧めします。余裕がある対策期間のある大学をお勧めします。
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